右の写真をご覧ください。飯能市の委託を受けて当社が施工した「西川材応急仮設住宅」です。
震災後の復興に少しでもお役に立ちたいと考えた私たちは、得意とする地域材を使って貢献できるのではないかと思い立ちました。
私たちの飯能市は「西川材」というスギ・ヒノキの産地です。これを有効活用して震災の被災者に「木のぬくもり」をお届けすることができたなら。私たちの願いは少しづつ実現に向かっています。
右の写真をご覧ください。飯能市の委託を受けて当社が施工した「西川材応急仮設住宅」です。
震災後の復興に少しでもお役に立ちたいと考えた私たちは、得意とする地域材を使って貢献できるのではないかと思い立ちました。
私たちの飯能市は「西川材」というスギ・ヒノキの産地です。これを有効活用して震災の被災者に「木のぬくもり」をお届けすることができたなら。私たちの願いは少しづつ実現に向かっています。
(東京新聞2011年08月31日付記事より)
江戸時代から「西川材」という材木の産地として知られる飯能市は、東日本大震災の被災者の住宅確保を加速させるため、森林資源を 生かした低コストの木造仮設住宅の建設を国や県、被災自治体などに提唱する方針を明らかにした。来月一日に川口市で開かれる「九都県市合同防災訓練」の会場に西川材の仮設住宅を展示、アピールする。
市によると、飯能地域は江戸時代から入間川を通じて江戸にスギやヒノキの材木を運搬しており、江戸大火後には大量の材木を復興住宅用に提供。入間川が江戸西方にあるため「西川材」と呼ばれてきたという。
震災後、沢辺瀞壱市長らが国や県などの災害復旧を担う担当部局に、仮設住宅の建設を打診。木のぬくもりを感じることができて被災者の心の安らぎにつながり、解体後の再利用も可能な利点を訴えた。だが大量生産や建設コスト面に難があり、交渉は思うように進まなかった。
このため市ではコストを練り直し、床面積約三十平方メートルの住宅を、プレハブ住宅とほぼ同じ一棟四百四十八万円で建設できる仕様書を作成した。2DKのバス、トイレ付きで建設期間は約三週間程度。沢辺市長によると、被災地への輸送費を除けば建設業者も黒字を確保できるという。
大量生産については、森林資源を売り物にしている全国の自治体と住宅の仕様書を共有し、震災発生時に一斉に建設に取り掛かる構想を描く。まずは県内の各自治体との連携交渉を行うという。
「西川材」の産地を「西川林業地」と呼びます。でも、「西川林業地」から出荷されたので「西川材」と命名された訳ではありません。
話は逆なんです。その昔、江戸より西の方の川から運ばれてきた木材を「西川材」と呼ぶようになったのが始まりだというのです。ですから「西川」という川も存在しません。
そして後の時代に、その産地である飯能市近辺の山林を「西川林業地」と、あとから呼ぶようになったのだそうです。
とても珍しいと思い、日本各地のブランド木材を調べてみましたが、「木曽ヒノキ」にしろ「吉野スギ」にしろどれもその地域の名称です。シンボル的存在の山や川などの名前を冠しているものもありますが、すべて実在します。まるであだ名のように始まった「西川材」と同じような例は見当たりませんでした。
目が詰まっていて、強度が高く、色つやが良い「西川材」。その品質の素晴らしさを愛でた江戸っ子が名づけてくれた「西川材」を、私たちは大切にしていきたいと思います。